野点BLOG
美術家、きむらとしろうじんじんによる「野点(のだて)」が2年ぶりに新世界・西成エリアに帰ってきます!このブログでは、今年秋の野点開催に向けて準備の様子を日々アップしていきます。
本番@西村米店前
- 2007/11/14
- category: サポートスタッフレポート
11月14日水曜日の「野点」本番は、西村米店前の空き地という、商店街の通りから一本奥まったところにある場所で行われました。地元のかた以外の方にとっては、少したどり着きにくかったのではと思います。
実際、11時前ごろには、人通りもまばらだったのですが、
しかし、いざふたを開けてみると、あれよあれよという間に人が集まり・・・開始1時間と経たずに、早々にお茶碗が売り切れてしまいました。決して広くはない空き地に、かなりの人口密度。正直僕は「何でこんなに人が集まっているんだ?」と、
不思議そうに現場を見つめながら通りすがる地元のおっちゃんたちと、たぶん一瞬おんなじような心境になっていたのではないかと思います。
さて今回も、「野点」本番当日でのサポートスタッフの作業の一部を紹介します。
今回は絵付けをされるお客さんへの「接客」です。窯焼きやお茶席の準備でいそがしいじんじんさんに代わり、絵付けをされるお客さんへ、10種類ある釉薬の塗り方や注意点を説明するのも、当日のスタッフの大事な役割です。
このときのスタッフの基本姿勢は、「お客さんの背中を積極的におしてあげること」であると最初にじんじんさんからスタッフ全員が説明を受けます。
実際、スタッフの説明の仕方や、当日のお客さんたちの雰囲気によって、使われる釉薬の種類や塗られ方にも傾向が出てきます。だから、最初の説明がけっこう重要になってくるわけです。
・・・と、エラそうに言ってみたものの、ぼくはといえば相変わらず、お客さんへの絵付けの説明のしかたが下手くそで、
「この色の釉薬を濃く塗ったらどうなるんですか?」といった、
はじめて絵付けをされるお客さんたちの素朴な質問に右往左往。しかし、サポートスタッフは、絵付けのエキスパートの「はず」なので、なにが何でも、積極的にお客さんの背中をおして、独創的で素敵なお茶碗に仕上げてもらわないわけにはいかんのです。
で、たじろぎながらも、僕の口から出た言葉は「もう、何やってもいいですよ」。それは、サポートスタッフ八木の接客係としての浅っさい限界を、はかなくも露呈させてしまった瞬間でもありました。一方、ほかのサポートスタッフのある方なんかは、お客さんへの説明がとても上手で、「この釉薬は、服に付いたら色が落ちなくなるから気をつけてください。でも、この釉薬だけはですねぇ、アフリカから特別に取り寄せてるんですよぉ」と、最低限の注意点を含みながらも、しっかりと釉薬の個性をアピールされておられました。流暢なんだけれども、どこか胡散臭い?(失礼!)説明がナイスでした。
追記、
この日、焼きあがったお茶碗がひとつだけ、まだ残っています。12時の開始とほぼ同時に、絵付けをされていた方のお茶碗です。周りの方が絵付けされている様子も少し気になりつつも、「1番」の釉薬一色のみを黙々と塗り続けていた姿が、印象的だったおっちゃんです。
絵付けはされたのですが、その後結局、焼きあがったお茶碗を取りに来られませんでした。美しく焼きあがったお茶碗を、ぜひお渡ししたいと、スタッフ一同願っていましたので、昨日あの場に居合わせていた方々で、あのおっちゃんを見かけたという方は、ぜひご一報を。
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