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野点BLOG

美術家、きむらとしろうじんじんによる「野点(のだて)」が2年ぶりに新世界・西成エリアに帰ってきます!このブログでは、今年秋の野点開催に向けて準備の様子を日々アップしていきます。

[project data] !!!スタッフ随時募集中!!!

本番@通天閣下王将碑前

img07110008_1 img07110008_2 img07110008_3 img07110008_4 『野点』本番2回目、通天閣下王将碑前です。

あるスタッフさんいわく、八木の顔には早くも疲れの色がみえていたそうですが、今回も、はじまってしまえば、あっという間でした。けれども、まだまだ勝手がわかっていなくて、まわりのスタッフの皆さんが、八木の200倍以上にテキパキと行動してくださったおかげで、今回も何もしていなかったのですが・・・

通りがかる人たちには、修学旅行生や、外国の方、家族連れもいて、前回の南海一本線跡の空き地周辺と比べると、年齢層が低くなった印象です。観光地化が進んでいるといわれる通天閣周辺ですが、前回の西成も、今回の新世界も同様、大きなトラブルもなくここまで終えることができました。
「お客さんに助けてもらっている」
という、打ち上げでのじんじんさんの言葉は、案外深い意味を持っているのかもしれない、と思いました。

さて「野点」の現場では、最後に、いぶしたお茶碗にこびりついた煤を、スタッフたちで、ヤスリやタワシやスポンジなどを使って、ごしごし擦って削って仕上げるという、大事な作業があります。
2回目の現場にして、はじめてその作業をさせてもらうことになったのですが、これが、なんとも地味なのだけれども、
以外とのめり込んでしまいそうな、ハマッてしまいそうな作業でして。真っ黒い煤の向こうから、青や黄色、緑といった鮮やかな色、模様が徐々に姿をあらわしてくるところに、そのハマり具合と醍醐味があるように思います。なにより、これがまた、他の人が絵付けをしたお茶碗だから、その仕上がりをみるときの僕ふくめ、スタッフさんたちの嫉妬具合といえば半端ではありません。

そして、僕にとっては何より、通天閣下という、公の場、路上でありながら、ひとり黙々と、孤独な世界に入り込むことができる。このことの、無上の喜びを知ることができました。ひとり遊びが好きな人にとっては、とっても幸せな気分になれます。

スタッフの皆さんの磨きにもだんだんと気合いが入ってきています。お茶碗磨き技術の向上具合も、みどころのひとつではないでしょうか。

きむらとしろうじんじん

1967年新潟生まれ。京都市立芸術大学にて陶芸を学んだ後、京都をベースに活動を行う美術作家。1995年から陶芸窯をのせた「野点-移動式カフェ」をスタート。現在までに全国各地の路上や公園、駅前、河川敷など様々な場所で開催している。long interview [log-osaka]

野点-焼立器飲茶美味窯付移動車

野点(のだて)とは、野外でお茶をたてて楽しむことです。
きむらとしろうじんじんによる「野点」は、大小2台のリヤカーに、陶芸窯・素焼きのお茶碗・うわぐすりなどの陶芸道具一式と、お抹茶セット一式を積んで、まちの様々な場所にあらわれる移動式カフェ、旅回りのお茶会です。ここではお茶を飲むだけでなく、じんじんが作った素焼きの器にその場で絵付けをし、楽焼き(らくやき)という方法で焼きあげられた自作のお茶碗でお茶を楽しむことができます。1995年からスタートした「野点(のだて)」は、不特定多数の人々が行き交う路上や公園など全国各地の(主に)パブリックスペースで開催されています。

今回で3回目の開催となる新世界、西成地域で野点では、前回、前々回で築いた地元とのネットワークをさらに拡げながら、開催に向けて準備中です。

  • *協力:新世界町会連合会/新世界連合振興町会/山王連合振興町会/飛田連合振興町会/萩之茶屋連合第一振興町会/萩之茶屋連合第二振興町会/山王女性会/新世界市場商業協同組合/通天閣本通商店街 青年部/新世界恵老会/ジャンジャン横丁・町 若手の会「新世代」/新世界てんこ盛り倶楽部/新世界ブログ会/飛田地区商店会連合/飛田新地料理組合/飛田新地協同組合/大阪簡易宿所生活衛生同業組合/わが町にしなり子育てネット/西成児童館の会/通天閣観光株式会社/各開催地の皆様
  • *衣装協力:当房優子/大中香/川合幸枝
  • *リヤカー協力:市村恵介/神谷三郎
  • *茶道具協力:清原正人
  • *主催:大阪市
  • *助成:(財)地域創造
  • *企画:雨森信
  • *企画運営:新世界ブレーカープロジェクト実行委員会/(財)大阪城ホール
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