野点BLOG
美術家、きむらとしろうじんじんによる「野点(のだて)」が2年ぶりに新世界・西成エリアに帰ってきます!このブログでは、今年秋の野点開催に向けて準備の様子を日々アップしていきます。
「野点」道具搬入
- 2007/10/29
- category: サポートスタッフレポート
いよいよ、「野点」器材、資材の搬入のときを迎えました。
そのまえに、まずは午前中、太子にある会館から、ホテル中央新館へ、長机と椅子の運び出し。じんじんさんのホテル内でのメイク準備のための机と椅子です。お昼からは、「新世界市場」倉庫への荷物道具搬入の準備に取りかかりました。
そこでじんじんさんと荷物を積んだ車と合流する予定でしたが、その車が渋滞に巻き込まれ、予定より1時間ほど遅れて到着。到着の連絡を受け当日のスタッフ一同、市場へ向かうと、倉庫の隣のお店の店先で腰をかけ、やきそばを食べるじんじんさんを発見。車から、リヤカーやらテントやらいろいろ搬出。これが、1台の車に載ってたんだなと考えると、ちょっと信じられないくらいの量でした。
このあと、2手に分かれ、八木は事務局スタッフ松本さんと、じんじんさんの運転する車に乗り(残りのスタッフさんたちは、倉庫でじんじんさん用の簡易更衣室の作成)、京都へ。
途中、観光客が訪れない穴場スポット?を通過しつつ、京都じんじんさん宅兼作業場に到着。素焼きの茶碗やうわ薬などの荷物を持ち出しをします。
じんじんさんの自宅は京都市内だけれども、けっこう山奥でした。この時期、もう京都の山奥の夕暮れは涼しい。この日の大阪は、もうすぐ11月だというのに、昼間はまだ夏日。
行き帰りの車中での会話から、いちばん印象に残ったのは、じんじんさんの「もう、野点やらんくてもいいんちゃう?」という発言でした。この言葉だけを取り出したら、何を素っ頓狂なことを言ってるんだと思ってしまいますが、これにはもちろん、文脈がありまして…
これは、今回の事務局スタッフの松本さんや阿部さんの、地域に対する接し方、関わり方についての話から飛び出した言葉です。聞くところによると、事務局スタッフのおふたりは開催地周辺を歩いていたりすると、地元の方から自然と声をかけてもらったりするそうです。地元の地域との関わりがとても大切だということ、それすなわち、「野点」開催までのプロセスに多大な準備と労力が必要なこと、そしてそれが非常に贅沢だということ。
「そこに『場所』があるというのは、単にその『空間』に何かが作られることによって出来あがるのではなくって、そこで人と人との関係があってはじめてそこが『場所』になるのだ・・・」といったことをどっかの本で読んだ覚えがあります。
「いつまで経っても野点は開かれないっていうの。松本くんや阿部さんが、あれだけ地元の人に声かけられるようになって、いつの間にか地元の女性会の人が一本線跡で『かえっこ』とかやってて、いつの間にかあそこが利用されるようになってて。それでええやんっていう気もする」。
「野点」という場がつくられるということは、路上で野点ができるという醍醐味だけでなく、むしろ、こうして人と人との関係がつくられ、変化すること自体が面白いのかもしれない。八木はじんじんさんの言葉をそんな風に受け止めました。
車は新世界へ帰り、荷物をふたたび搬入してゆきます。もう午後8時を過ぎていました。作業が終わり、近くの韓国料理屋さんで夕食をいただきました。じんじんさんと事務局スタッフのみなさんは、夕食のあとも仕事が残っていたようでしたが、八木は、お先に失礼させていただきました。
翌日、腕が筋肉痛。ダンボール箱を数箱運んだだけなのに…。体がたいへんなまっております。
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