Urban Concern - OSAKA II - art in the city - BreakerProject.net

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美術家、Franck Bragigandが、’06年12月、大阪に滞在し、浪速区にある公園と小学校の遊具をペイントしました。このブログではその制作過程を日々報告しています。

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2006.12.16

img06120022_1 img06120022_2 img06120022_3 img06120022_4 朝からピッチを上げて、ブランコ、滑り台の仕上げにかかる。今回は錆びとり用ペンキの上に色を3回重ねて塗っている。明日は雨なので早く終わらせて乾かさなければいけない。アーティストは昨日ペイントした滑り台の色がしっくりきてないらしく、色を少し変えて上塗りしていく。

全然手をつけてなかった鉄棒の作業をする前に、その下に出来てしまった水たまりを埋める。ただペイントするだけでなく、いろいろな下準備が山ほどある。

午後1時から3時までは4人の子どもが参加。
学校で塗り残した台を塗り、街頭の柱のサンドペーパーがけをする。

下地作りは、とても重要な仕事。捉え方によって楽しくもなり辛くもなる。ガタガタでザラザラだったものがつるつるになっていく過程を楽しめるか否か。もちろん、ガタガタのままペンキを塗っていくことも出来る。しかし、完成した喜びは少し違うのではないだろうか?

公園の初日にペイントしたコンクリートのベンチは、その後の雨のためペンキがきちんと定着していない。そのため、ペンキをいったん剥がして、もう一度やり直し。最後はスタッフ全員がその作業にとりかかった。またみんな粉まみれ。

本当にお疲れ様です。

明日の予報は雨。
なので一週間ぶりにお休みです!

Franck Bragigand(フランク・ブラジガンド)

1971年生まれ。オランダ/フランス在住。1990〜1995年、エコール・デ・ボザール(フランス国立高等美術学校)で学び、1997〜1998年、オランダの国立ライクスアカデミー(2年間のアーティストインレジデンス)に滞在。その後、オランダ、ベルギー、フランスなどヨーロッパを中心に活動。自らをrealistic painterと定義するブラジガンドは、新たな作品としてモノを作るのではなく、現実の社会に実在するもの(古くなって用途が失われたものなど)をペイントすることで再生させ、それぞれの特異性や魅力を引き出すという活動を展開している。オランダのデザインをリードするDroog Designのオフィス全体もペイントするなどデザインや建築とのコラボレーションも多い。2004年、大阪にて滞在制作を行い、路面電車(阪堺電車)と恵美須町駅をペイント。long interview [log-osaka]

Urban Concern-Osaka II

ヨーロッパをベースに活動するアーティスト、フランク・ブラジガンドが、約1ヶ月、大阪に滞在し行ったプロジェクト。2004年にも大阪に残る最後の路面電車と駅をペイントしたブラジガンドは、今回、大阪・浪速区にある日東小学校と愛染公園の遊具をペイントしました。色を塗ることで、どのように遊具が生まれ変わり、街の景観が変化するのか、またその周辺に住む人々の意識がどう変化するのか、そのプロセスに関わってもらうことも、今回のプロジェクトの目的としています。小学校では4年〜6年生の子どもが授業の一環で作業に参加、公園では一般から募集したサポートスタッフや小学校で作業を体験した子どもたちも参加し、アーティストと共同作業を行いました。ペイントした遊具は現在もそのまま残っています。

  • 実施期間:大阪市立日東小学校 2006年12月4日(月)〜6日(水)
         愛染公園      2006年12月6日(水)〜20日(水)
  • 協力:大阪市立日東小学校/逢下振興町会/愛染公園愛護会/大阪成蹊大学(順不同)
  • 助成:(財)地域創造/大阪ガス“小さな灯”運動
  • 主催:新世界ブレーカープロジェクト実行委員会/大阪市/(財)大阪都市協会
  • 企画:雨森 信

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