地域に根ざした作品、活動、しくみを生み出すアートプロジェクトの実験 「まちが劇場準備中」
レポート:グラニュー糖の袋が…!?
- 2008/11/02
- category: 事務局レポート
プロジェクト拠点「MaMeGeKi」に人が集まる、何かごそごそする、気になって人が覗きにくる、そして何かが出来上がっていく…。
今、「MaMeGeKi」で何かが起こっている!
10月25日土曜日。「MaMeGeKi」で、喫茶マメゲキのオープンに向けて、グラニュー糖袋を使ったイスの公開制作が行われました。プロジェクト拠点となる「MaMeGeKi」には、事務所となる「まちが劇場準備室」、誰でも気軽に入れて休めるスペース「喫茶マメゲキ」、小さな展示室「ギャラリーMaMe」、ビニールやプラスティックなど身のまわりの素材を集めた制作スペース「豆劇自由工房」があります。新世界市場の中にある、元煮豆屋・総菜屋の平野屋さんを借りるようになり、大掃除を始めたのが9月、今はオープンに向けて各チームが着々と作業を進めています。
しかし!カフェのオープンにあたり、テーブルとイスがないので、まずはイスを作ろうということになり、講師に大阪芸術大学芸術計画学科の加藤隆明先生にお越しいただき、公開制作を行いました。
イスの素材には、大掃除のときに大量に見つかったグラニュー糖の袋にシュレッダーの紙くずを詰めて制作することにしました。今回のテーマは「身体が気持ちいいと感じるイス作り」です。この日の公開制作ために事務局の柳本さんが事務所から持ってきてくれた大量のシュレッダーの紙くずを、グラニュー糖袋に詰める!詰める!詰める!ひたすら詰める!時々座ってみる!紙くずの量を変えてみたり袋の形を丸にしたり、四角にしたり。ビニール袋に紙くずを入れてそのままグラニュー糖袋に入れると、すごいフカフカだったり。カラーテープで封を閉じて、座っては確かめる。この作業をとことん繰り返しました。
そんな中、ワイワイ作業をしていると、近所のお店の人や、「MaMeGeKi」の前を通る人たちが「何をやっているんだ」と、気になって少し足を止めて見てくれました。「MaMeGeKi」前にあるお茶屋のおばちゃんは「今日は何やってんの?」と声をかけてくれ、イスの説明をすると、「おもしろいことするね~」とお店のシュレッダーをわけてくれました。そして焼きたてのほかほかの焼き芋までいただきました。これはとても嬉しかったです!温かい焼き芋最高!
そしてさらにびっくりする事が!なんと、グラニュー糖袋の中から金平糖らしきものが出てきました。さて何故でしょうか?グラニュー糖袋だから?それとも昔、子どもがこの袋の中に隠しておいたものがそのまま…?そんなことを色々考えながら、この建物の歴史や、ここで働いていた人たちの日常の物語に少し触れることができたのではないかと思いました。
やがて、安定した気持ちのよいイスが出来上がり、一安心の加藤先生とプロジェクトメンバーの享保さん。このイスのいいところは、座った自分のお尻の形に座面がなじみ、気持ちいいんです。
身近にある、「使わなくなったもの、使えなくなったもの」に少し手を入れることで「使いたくなるもの、使えるもの」に変化させていきます。今回の作業はそんなことを感じながら「MaMeGeKi」を少し色づかせることができたのではないでしょうか。
喫茶マメゲキ、もうすぐオープン!
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