地域に根ざした作品、活動、しくみを生み出すアートプロジェクトの実験 「まちが劇場準備中」
レポート:オープンミーティング03+そうじ2日目
- 2008/09/20
- category: 事務局レポート
前日に引き続き、プロジェクト拠点のそうじ2日目。
この日は、合わせてオープンミーティングも開催しました。
まずは、お披露目も兼ねて拠点での集合となりました。
1階は、2畳ほどの広さの事務所を備えた店舗スペース。
もと煮豆屋さんであるだけに、大きなガスコンロや鍋が当時のままたくさん残っているのが特徴です。2・3階は住居スペースとして、キッチンや和室などがあり、かなりゆったりとしています。以前は従業員の更衣室として使っていたらしく、大量のロッカーが部屋を占領しています。
今後、1階は事務所に加え、カフェとギャラリーを併設して、誰でもが足を運んでもらえるスペースに。2階はミーティングルームや制作スペース、3階はアーティストが滞在して創作活動ができるようなレジデンスへと機能していけるようにしていこうと考えています。
長らく空き店舗としてあったこの場所を、プロジェクトメンバーの皆さんがアートプロジェクトの拠点としてどう変貌させていこうかと、いろんな所を覗いたり、触ったりしながら、それぞれに想像を巡らせているのが印象的でした。
予定では、拠点見学の後すぐに太子福祉館に移動してミーティングを行うことになっていたのですが、藤さん含め「そうじ!」と意気込んで来られていたのか、あれよあれよと拠点の空間作りが始まりました。(写真1)
前日は男手も少なかったこともあり、壁磨きなどの作業が大方だったのですが、この日は藤さんの指揮のもと2・3階にあったロッカーがどんどん1階に運ばれていきます。(写真2・3)このロッカーを横に倒すと、スペースの仕切り兼テーブル兼フライヤーラックに早変わり!その場所にあるものをうまく利用しながら、皆で汗を流しての空間づくりは、プロジェクトがいよいよ本格稼働したことを実感させます。
動き出すとどんどんやってしまいそうになるのですが、この日のミーティングでは、アイデアを発表してもらい具体的に落とし込んでいかなくてはならない大事な作業があるので、後ろ髪ひかれる思いではありますが一旦ミーティング会場に移動することにしました。
ミーティングでは、前回までにあがっていた飛田会館3階のそうじ、マップ制作、商店街を使った吊りもの系のワークショップについてのチーム作りやスケジュールについての話し合い、そして、その他の具体的なアイデアを発表してもらいました。(写真4)
皆さん、フィールドワークや勉強会、散歩などに参加されて湧いてきたイメージをプランに落とし込んでいました。
その一つに藤さんの大学時代の同級生でもあり5月から参加してくださっている高橋さん(美術家/京都市立芸大准教授)は、「西成での新しいルート作り」と「異なった種類の人たちが出会い共創する場づくり」の為の映画プロジェクトを提案してくださいました。
フィールドワークの時も感じたのですが、この地域は道路や商店街を挟んだ区画ごとにそれぞれが独自に発展していて、それは区画ごとの個性を発揮している面もあるのですが、その境界線を越えての交流がなかなか無いそうです。
そこで、違うコミュニティの人たちが出会うキッカケとなる装置、状況構築としての映画制作により上記にあげたルート作りや場づくりができればとの提案です。
昔は映画館がたくさんあったこのまち。今では国際劇場一つになってしまいましたが、その土地での映画づくりは、とてもしっくりと尚且つ新しい視点の提案として面白いものになるのではないかと思いました。
そして、もう一つのプランは、藤さんが「リキシャが今、富山県にある。」と言った一言でできたプロジェクト。
このリキシャ(人力車)はベトナムのもので、過去に富山県の知人から譲り受け、そのまま置いてある物だそうです。そのリキシャを大阪まで漕いで運んでくるという提案に、ミーティングに初参加の芸大生堀内くんが手を挙げ、実現化していけそうなプロジェクトとなりました。
他にもまだまだ提案されたプロジェクトはあるのですが、それは追々このブログでレポートしていこうと思います。
※藤さんのブログでもレポートがアップされています
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