“アー”ツクール つれズレなるまま - BreakerProject.net

breakerproject.net
08

地域に根ざした作品、活動、しくみを生み出すアートプロジェクトの実験
「まちが劇場準備中」

[project data]

レポート:“アー”ツクール3回目のミーティング

写真1 写真2 今回で3回目のミーティング、今までに出てきたアイデアの中から、どのように絞り込まれ、具体的にしていくことができるのか、、、
今回は、前回までに出ていたアイデアでもあるお祭りと商店街についての話し合いを中心に行いました。

西成区では、7月23日・24日に飛田地区で夏祭が、8月23日に山王地区で地蔵盆が毎年開催されています。飛田の夏祭は、昔、個人の持ち物であったお神輿を飛田連合会が譲り受け、地域のお祭りとして続けられてきたものだそうです。今年は、お神輿も地元の方の手づくりの飾り物(写真1)が新調されたとのことでした。(参照→レポート:西成リサーチ
地蔵盆は、山王地区に20ある地蔵(写真2)を子ども達がお菓子をもらうために順にまわる、昔からある子どもの為のお祭りです。
どちらのお祭りも昔は盛大だったのですが、少子化や高齢化に伴い、現在は小規模になっているとのことでした。

祭りについてのディスカッションでは、
・非日常の祭りという仕組みがあることで、特別なコミュニケーション方法を作ることができたが、祭りの衰退によって、地域の繋がりが薄れていっているのではないか?
・みこしや山車を競い合うことで、地域の活性化にもつながっていた。
・個人の暮らしの変化によって、祭りに割く時間がなくなったのでは?

・・・などの意見があり、時代の変化によって祭りの形も変わってきたということが分かりました。しかし、小規模ながらも現在も続いている祭りやまちのあちこちに点在する地蔵の存在は、庶民に愛されてきた証でもあります。祭りというツールを使い、今の時代に必要な新しいコミュニケーションシステムというものをどうつくっていくのか?というのが、これからの課題になりそうです。


そして、商店街については、事務局が撮影してきた写真を見ながら、この地域に沢山ある商店街での展示や作品展開についてのディスカッションを行いました。

藤さんの提案は、日常風景を作っているしくみにアートプロジェクトが関わることで、別のしくみが生まれ、それが更新されていく、というようなことができないかというもの。
昔から残っている商店街に「何か」があることで、いつもと違う空間がそこに生まれる。今あるものに何かをかぶせていくイメージで再構築していくには・・・

3回にわたる話し合いにより、ぼんやりながらも何かが動き出している気がしてきました。
お祭り、商店街、掃除、植木など、このまちから生まれてきたアイデアをつなぐ「何か」は何なのか?
次回ミーティングは、地理学者の山田創平さんによる西成・新世界の歴史の勉強会と美術家の小山田徹さんと散歩を行うことで、また違った視点でプロジェクトを見つめ直したいと思います。


藤さんのブログでもレポートがアップされています

藤 浩志

アートの概念を美術史の中に位置づけるのではなく、「社会的に価値を認められていない存在(意識)を特別な存在として立ち上げるテクノロジー」として捉え、「地域資源、適正技術、協力関係」を活用した提案(デモンストレーション)型の表現活動を試みる。地域社会における対話と実験の現場をデモンストレーションという手法で立ち上げ、そこから発生するイメージの連鎖を重要視する。
http://www.geco.jp/
long interview [log-osaka]

まちが劇場準備中

2008年度は、ナビゲーターに美術家・藤浩志を迎え「地域に根ざした作品、活動を生み出す」ための実験として、約半年かけて新世界、西成周辺のフィールドワークを行います。そこから様々な「ズレ」を発見しつつ、対話を重ねることで立ち上がってきたプロジェクトを、まちを舞台に展開します。「まちを劇場にみたててシーンをつくっていく」また「日常の面白さをシーンとして再発見していく」そして、このプロジェクトはイベントではなく、「次につながっていくプロセス」ということで、タイトルは「まちが劇場準備中」。

  • *協力:(財)西成区コミュニティ協会/大阪市立デザイン教育研究所/大阪芸術大学教職員組/新世界町会連合会/新世界市場商業協同組合/通天閣本通商店街/ジャンジャン横丁/山王社会福祉協議会/山王女性会/山王連合振興町会/飛田連合振興町会/飛田地区商店街連合/飛田新地協同組合/飛田新地料理組合/通天閣観光株式会社/豊年食品株式会社(順不同)
  • *主催:ブレーカープロジェクト実行委員会/大阪市
  • *助成:(財)地域創造
  • *企画:雨森信
©Breaker Project.net