地域に根ざした作品、活動、しくみを生み出すアートプロジェクトの実験 「まちが劇場準備中」
レポート:西成リサーチ
- 2008/06/20
- category: 事務局レポート
事務局メンバーで西成区の商店街を中心にリサーチしました。
この地区には合わせて10もの商店街があります。
この商店街を使って何か出来ないか・・・ワークショップで制作した作品を吊るしたり・・・というのも前回のフィールドワークで出てきたアイデアです。
そこで、各商店街の飾り物やアーケードの様子(写真1・2)などに着目して調査を行いました。
普段、何気なく通っていた商店街でしたが、意識をして見ていくと、それぞれが独特の個性を持っていることがわかりました。
実際に作品を吊るしたりする場合、それぞれの商店街の会長さんにお願いにあがり、総会等で了解を得ることが必要になってきます。
調査をしていて感じることは、地元の方々の繋がりの深さ。
商店街の調査と合わせて、このプロジェクトの期間中、制作場所や事務局の拠点に出来るような、空き家・空き店舗情報の聞き取りも行っていたのですが、お話を伺った商店街の人たちは、尋ねた場所のことをよくご存知で快く情報を教えて下さいました。
隣に誰が住んでいるのかも分からない時代、昔と変わらない繋がりが息づいていることに、ニュータウン育ちの私は感動してしまいました。
その後、飛田地区で毎年開催している天満宮夏祭の詳しいお話を聞きに、飛田会館に伺いました。
プロジェクトで何かをするという訳ではないのですが、今年のお祭りには参加させてもらおうと考えています。
お祭りでひくみこしは、今年飾り物を新調されたということで、飛田地区の町会長さんに案内して頂きました。
みこしの屋根の上には、立派な鳳凰と竜。(写真3)
お話を伺うと、なんとすべて町会長さんの手作り!
3ヶ月をかけて制作された出来栄えに、本当に驚いてしまいました。
そして、みこしを納める保管庫(写真4)も手作りだそうです。
全ての材料は、ホームセンターで揃えられたとのことでした。
鳳凰は、一万円札の裏面に印刷されてるものを見本に、しんちゅうの板をはさみで切り、金槌で叩き、体や羽のカーブを出しながら制作されたようです。
カーブをつけすぎると折れてしまったりするので、苦労されたようでした。
体の見事な羽は、一枚一枚切っては叩きの連続なので、手にはまめが沢山できておられました。ちなみに竜は、ご友人が中国旅行に行った際に頼んで買ってきてもらったお土産だそうです。違和感ありません。
こんなに豪華なみこしにリニューアルされ、子どもたちもきっと喜ぶに違いありません!
お祭りの詳しい内容確認の為に伺ったのですが、こんなに素敵なエピソードを聞くことができたのも、現場に出向いてリサーチした成果かもしれません。
やはり、地元の人に直に触れ、話を聞く重要性を改めて感じました。
これからプロジェクトが進んでいくにつれ、もっと頻繁に顔を出していく必要があります。となると、事務局拠点となる場所探しは急務だな~
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