地域に根ざした作品、活動、しくみを生み出すアートプロジェクトの実験 「まちが劇場準備中」
レポート:フィールドワーク02
- 2008/05/31
- category: 事務局レポート
今回は、フィールドワーク01で出てきたアイデアをより具体的なものにしていく話し合いを行いました。
初参加の方が半分ほどいらしたので、モニターで写真を見ながら前回を振り返った後、前回参加者の方たちが考えてこられたアイデアを発表。
そのアイデアを以下のような3つのチームに分類し、各自興味のあるものに分かれ、ディスカッションを行いました。
○掃除・グリーンチーム
西成区の飛田会館3階(写真1)の掃除について話し合いました。
この場所は地元の方はもとより、会館の方でさえ使用していない場所。
掃除をすることで、今後の可能性が生まれるのではという意見がでました。ただ、掃除=きれいになるということは、排除の意味も含まれるのではないかという意見もあり、社会問題をステレオタイプにならず、いかにアートの強みでもって向き合っていくのかという話し合いが成されました。
そして、グリーンは、大阪特有?の家の前にせり出す植木を使ってなにか出来ないかというアイデアから、植木を育てている人にインタビューをする、植木の全国調査や植木インスタレーションなど、面白い案がたくさん出てきました。
○子ども系祭りチーム
西成区・山王地域で昔から行われていた地蔵盆。この地域には約20もの地蔵(写真2)が祀られているのですが、地元の方の高齢化に伴い、地蔵盆をされる方が減ってきているようです。
そんなお話を地元の方から伺ったこともあり、アートやアーティストが仲介者となり、祭りを再構築できないかと話し合われました。
地元の方や子どもたちに沢山参加してもらえるようなしかけ作りやワークショップの開催などについて検討しました。
○マップチーム
今までに無い、新しい情報の載ったマップ作りの他に、ツアーマップや新都市伝説作りなどについて話し合われました。
情報化されていない情報をどう情報化していくのか・・・情報化する時の危険性やデリケートな情報の扱い方など慎重な関わりあい方が必要であるという意見が出されました。
しかし、慎重なだけではなく、西成・新世界の街が持つ隠された魅力を掘り起こしていくことで、この街の新たな一面を作り出せればいいなと思います。
今回のプロジェクトは、西成・新世界の街に、アートが関わり何かを作っていくというもの。
ディスカッションで出てきたどのアイデアにも地元の方たちとのコミュニケーションが欠かせないということが分かりました。
藤さんからも「内部の人といかに深く関わっていけるか。対話を重ねていく場作りが必要。」という話があり、今後そういう場をどう組み込んでいくのか考えていく必要があると思いました。
今までのプロジェクトで培った地元の方々との繋がりをフル回転させ、参加者の方々のアイデアもフル回転させ、そして藤さんの舵取りでもって、このプロジェクトが面白い方向に進んでいくことを期待しています!
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